青春18きっぷと大阪からの普通列車の旅〜Local Train Trip.
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坪尻駅

坪尻駅は土讃線の琴平と阿波池田の間の山の中にある小さな駅で、「秘境駅」としてテレビなどで度々取り上げられています。

冬に訪問しました。雪が残っていました。

駅舎とホーム
駅周辺について
坪尻駅の構造と列車の動き
他のスイッチバック駅

坪尻駅の駅舎とホーム

利用者はほとんどおらず、もちろん無人駅です。最近は、各種の報道によりやってくる人が多くなったせいか、スタンプが置かれたり、イベントに使われることもあるようです。

 駅舎

すっかり寂れています。無人駅ですが、かつてはポイント切り替えなどのため、12人の職員が配置されていたそうです。

坪尻駅駅舎

 駅の中は?

入口のドアを開けると待合室になっています。両側にベンチあり、壁には発車時刻表やポスターが貼られています。一角には、地元有志によるスタンプや、「ふれあいの傘」(置き傘)もありました。


駅の中

 坪尻駅のホームにて

ホーム側のドアを開けると、片面のホームがあります。坪尻駅に停車するすべての列車が、このホームを使用します。


ホームから
ここに説明が表示されます。

 

駅周辺について

周辺に民家はありません。両側には獣道のような道が続いていますが、真冬に行ったため、道かどうかわからない状態です。

 駅前の様子、右側に進むと

駅前は何もなく、「マムシ注意」という表示が不安を煽ります。訪問した2010年は、開業60周年ということで、駅前で記念植樹(もみの木、桜)が行われたそうです。


駅前の様子

 左側に進むと

左へ行くと踏切がありますが、警報機がついていないため危険です。渡る際は踏み切りに取り付けられている「通過列車の時刻」を確認し、列車がいないか左右を見て、段差もありますので足元に注意してください。


駅を出て左方

踏切を渡り後ろを向くと、坪尻駅のホーム全体を見ることができます。また、多度津方面へは25パーミルの急勾配で、坪尻駅がこのような構造になった一因だと思います。

坪尻駅のホーム

踏切を渡った所には廃屋があります。


廃屋

この道を15分ほど歩くと国道32号に出て、付近には「坪尻」というバス停があります。が、当然ながら未舗装で、道の一方は崖になっているところもあり、道なき道を進んでいくような形になります。急坂もありますし、雨や雪の降った後は滑りやすくもなり危険ですので、面白半分に足を踏み入れないことをお勧めします。

 

坪尻駅の構造と列車の動き

坪尻駅は、言わずと知れたスイッチバック駅です。到着の際には、駅の前を通り過ぎたり、進行方向が変わったりするので、初めての方は驚くこともあるかと思います。坪尻駅の構内配線は下図のような感じです。

坪尻駅の構内配線

多度津方向からやって来た列車は、ホームの前(A)を一旦通り過ぎ、引き上げ線(B)に入ります。その後、向きを変えて坪尻駅(C)に到着です。発車の際も進行方向が変わり、本線に合流し阿波池田方向(D)へ走ります。列車の進行方向が変わる場合は、運転士さんが移動するので、邪魔にならないようにしましょう。

この動きを撮影したのが下の画像です。(駅到着まで)


坪尻駅到着

阿波池田方向から来た場合は、多度津方向の逆で、D→C→B→Aと進みます。

坪尻駅を通過する列車は、そのままA→D、D→Aと進みます。

このような駅構造のため、停車列車どうしの交換(すれ違い)はできず、普通列車どうしの交換の場合は、どちらかが通過となります。時刻表を見ると、坪尻駅を通過する普通列車があることがわかりますが、これが1つの理由です。

普通列車どうしの交換

なお、このような造りになっているのは、昔の蒸気機関車は勾配上での発進ができなかったためです。そのために平らな所をわざわざ造って、線路を通す必要があったのです。

現在は技術が進歩したため、このような設備は必要なくなり、全国的にも減ってきているのですが、改修の費用の問題などから残されているところもあり、坪尻駅はその一つです。

2017/12/26 更新