初めての青春18きっぷ旅行
青春18きっぷを使った旅がどのように進んでいくか、初めての方には不安もあるかもしれません。
このページでは、「大学生の女の子が、青春18きっぷを使って里帰りする」と仮定して、どんなふうに旅が進んでいくのかをイラストを交えてご紹介しています。旅の流れをお出かけ前に感じ取っていただければ幸いです。
鉄道の利用方法を理解していることを前提に青春18きっぷの使い方について述べています。鉄道の利用方法を把握できていない方は「初めての電車・電車の乗り方」もごらん下さい。
1. 日付を入れてもらう。 2. 列車に乗ってください。
3. 車内改札(検札)の時 4. 降りる時(改札外へ出る時)
5. 再び乗る時(改札内に入る時)
1.その日、最初に乗る駅で日付を入れてもらう。
青春18きっぷの旅は、使用日の日付を入れてもらうところから始まります。
その日の出発駅(最初に乗る駅)で、改札口の駅員さんに青春18きっぷを見せ、「日付を入れてください」と言うと、乗車日の日付の入ったスタンプを押してくれます。(以下、「日付を入れる」と書きます。下画像参照) 何も言わなくても、たいていは入れてくれるので、おっくうな方は見せるだけでもいいでしょう。
複数人で利用する場合は、「○人で利用する」と駅員さんに言って、人数分の日付を入れてもらってください。(「複数人での利用」もご覧ください。)
日付が入る前のまっさらな18きっぷと、日付が入った後の18きっぷを見比べてみましょう。「日付が入った後」のきっぷには、1回(人)の部分に日付が入ったスタンプが押してあるのがわかるでしょうか?
※ 日付のスタンプの下の「▲」は、わかりやすくするためにこちらで入れたものです。
無人駅の場合は、乗った列車の車掌さんに言って日付を入れてもらってください。(この場合はスタンプでなく、ボールペンで日付を入れられるかもしれません。)また、無人駅からワンマン運転の列車に乗った場合は、乗換駅などの改札口で日付を入れてもらってください。
改札業務全体が自動化されていて、必要な時は備え付けのインターホンで連絡する(以下、「都市型無人駅」と呼びます)の場合は、青春18きっぷを所定の場所に置いた上で呼び出しボタンを押して対応してもらってください。日付記入は上記の無人駅と同様になるはずです。
有人駅でも、改札口に駅員さんがいないこともあります。たまたま席を外しているだけだったり、改札口付近を掃除していることもありますので、周囲を見回して見つけたら声をかけてください。窓口にいることもあります。駅員さんが見当たらない場合は、上述の無人駅の場合と同じです。
夜行列車など、乗車中に日付が変わる場合は、車掌さんに青春18きっぷを見せて日付を入れてもらってください。
自動改札機は通れません。必ず駅員さんのいる改札口を通ってください。(以下同じ)
入れてもらった日付は、その日1日(0時まで。その日の夜の12時まで)有効です。乗車中に日付が変わる場合は、日付が変わって(0時を過ぎて)から最初に停車する駅まで有効です。ただし、大阪・東京の電車特定区間(下画像の範囲)内では、最終電車まで有効です。
2.列車に乗ってください。
列車に乗って、お気に召すまま、好きなところへ行って下さい。下の画像のように、乗り合わせた人と話がはずむこともあるかもしれません。
乗換えの際は、列車の車内放送で次の列車の時刻と乗り場を案内してくれます。聞こえない場合は、到着後の駅の構内放送でも同様の案内がある場合がありますし、それでもわからない場合は、着いた駅の発車案内や発車時刻表を見てみましょう。また、一部の駅については、大型時刻表に乗り場が記載されていることもあります。
青春18きっぷで乗る列車の多くは、地元の人が通勤・通学で利用します。利用者が多くなったら、乗車マナーには気をつけてください。
3.車内改札(検札)の時
「恐れ入ります。お手持ちの乗車券を拝見いたします。」と車掌さんがやってくることがあります。
車掌さんが座席を回っていきますので、その時は青春18きっぷを見せてあげてください。複数人数で使っているときは、青春18きっぷを見せ、「この人とこの人」という感じで一緒に使っている人を指差せば十分でしょう。
車内改札は、駅と駅の間が長いとき(7〜8分以上)や、車掌さんが複数人乗っているときによく来ます。よく来ると思うのは、山陽本線の上郡〜和気、福知山線の丹波大山〜下滝、湖西線・北陸本線の永原〜近江塩津〜敦賀、上越線の土合〜土樽間などです。
4.降りる時(改札外へ出る時)
目的地に着いた、途中駅で降りる(「途中下車」といいます。)ために改札口を出る場合は、改札口にいる駅員さんに青春18きっぷを見せてください。そのまま通してもらえます。途中下車は、何度でもOKです。
複数人で使用している時は、トラブル防止のため、使用している人全員が改札口を出ることをおすすめします。
「都市型無人駅」の場合は、青春18きっぷを所定の場所に置いた上で呼び出しボタンを押して対応してもらってください。(「その他のFAQ」もご覧ください。)
青春18きっぷの旅の醍醐味は、目的地に直接行かずにいろんな所に立ち寄ることです。意外な穴場が見つかるかもしれません。彼女もきれいな景色の湖を見つけたようです・・・。
5.再び乗る時(改札内に入る時)
同じく改札口の駅員さんに青春18きっぷを見せてください。そのまま通してもらえます。
ただ、日付が入っているのに、間違えて別の箇所に日付を入れる(「誤入鋏・ごにゅうきょう」といいます。)ことがあります。いくら「誤入鋏」のはんこを押されても、いい感じしませんよね。
「誤入鋏」の対策として
駅員さんも人間ですから、当然間違うことがあります。駅員さんに見せる際、日付の部分を指差し「これが今日の日付」と言うといいでしょう。
都市部よりも地方の駅で起こりがち(地方の方が利用者が少ないと思うので、駅員さんも青春18にお目にかかる機会が少ないと思われる)なので、地方の駅、特に自動改札機が導入されていない駅では特に気をつけましょう。
なお、本ページを見て「あんたの不注意だ」と文句を言ってきた人がいたのですが、どういう状況であっても、切符が駅員さんの手に渡ってしまうと、こちらとしては対処のしようがありません。
いかがですか?
以下、上の2〜5の繰り返しです。難しくはありません。要は慣れることです。一度、使ってみれば、何となくわかると思います。
先ほどの彼女も、実家に着いたようですね。
イラスト:ミトさん