大阪近郊 電車で安く移動(JR以外編)
電車での移動をちょっと安くしてみませんか? 大阪シティバス(旧 市バス)や大阪メトロ(旧 市営地下鉄)も含めて交通費を安くするテクニックを扱っています。
株主優待券
鉄道会社の株主に配布されるものですが、チケット屋で入手できます。(なぜチケット屋で入手できるかは、その手のサイトをご覧ください。) 売り切れていることが多いです。
その鉄道会社の全線で利用でき(鉄道会社によっては例外あり)、1枚につき1回限り、どの区間でも利用できます。(迂回ルートはOKだと思いますが、途中で戻るのはダメかもしれません)
特にお得なのが近鉄のものです。1枚1800円くらいで売られていますが、難波から名古屋までの運賃は2410円ですので、かなりの割引です。
特急に乗る場合は、特急券を買えば利用できます。大阪〜名古屋間の近鉄特急の回数券を金券ショップでばら売りしていますが、株主優待券+特急券(通常購入)の方が安く上がります。
京阪のもお得です。1枚380〜400円くらいで売られています。淀屋橋から出町柳までの運賃は470円ですので、多少安くなります。金券ショップで淀屋橋〜出町柳間の切符を買おうとすると、代わりにこの株主優待券が渡されることがあります。
8000系
3000系
大阪メトロ(地下鉄)と大阪シティバス
乗り継ぎ制度をフルに活用して交通費を安くします。地下鉄からバスへの乗継割引、バスからバスへの乗継割引の仕組みを理解しておく必要があります。(後述)
地下鉄からバスへの乗継(逆も可)
地下鉄を利用した日は終日(最終便まで)有効です。バスの運賃が110円(通常は210円)になります。
地下鉄の降車駅とバスの乗車バス停は、同じである必要はありません。
地下鉄は通常運賃 |
→ | 運賃は110円に割引 |
梅田から堺(南海)まで行く場合
行き:(四ツ橋線)西梅田→住之江公園 280円(およそ25分)
帰り:(バス 89番)住之江公園→堺駅西口 110円(割引適用・およそ20分)
大阪駅から南海の堺駅間(新今宮乗換え)での運賃は440円(JR180円、南海260円)です。上記だと50円安くなりますが、住之江公園〜堺間のバスは1時間に1本程度しかありません。
太子橋今市(大阪市旭区・守口市)から梅田まで往復する場合
地下鉄とバスが平行して走っている区間がありますが、そのような区間の場合は行きは280円、帰りは110円ということもあります。
行き:(谷町線)太子橋今市→東梅田 280円(13分)
帰り:(バス 34番)大阪駅前→太子橋今市 110円(およそ30分)
バスからバスへの乗継
最初のバスを降りてから、次のバスを降りるまでの時間が90分以内であれば、次のバスの運賃が無料になります。下の例では、移動距離はかなり長いですが、210円のみで移動することができます。
最初のバスの降車バス停と次のバスの乗車バス停は、同じである必要はありません。また、往復する場合でも、上記の条件に合致すれば適用されます。
通常運賃(210円) |
→ | 乗継条件に合致すれば無料 |
太子橋今市(大阪市旭区・守口市)から天保山まで行く場合
(バス 34番)太子橋今市→大阪駅前 210円
(バス 88番)大阪駅前→天保山 0円(割引が適用・およそ50分)
地下鉄からバスへ乗り継ぎ、さらにバスに乗り継ぐ
上の2つを組み合わせることもできます。(バス→バス→地下鉄、という乗り継ぎ方もできます。)
地下鉄は通常運賃 |
→ | 運賃は110円に割引 |
→ | 運賃は無料 |
出戸(大阪市平野区)から梅田まで往復する場合
行き:(谷町線)出戸→東梅田 320円(およそ30分)
帰り:(バス 62番)大阪駅前→あべの橋 110円(およそ50分)
〃 :(バス 1番)あべの橋→出戸バスターミナル 0円(およそ35分)
ご注意
イコカやスイカなどのICカード、回数カードのいずれかが必要です。割引を受けるには、同一のカードで支払うことが必要です。
また、最初の地下鉄やバスから次の地下鉄やバスまでの間に、他の交通機関の運賃をそのカードで支払うと、その後で上記のようにバスや地下鉄に乗り継いでも運賃は割引になりません。
バスどうしを乗り継ぐ場合ですが、渋滞や事故で遅れても、90分の制限は変わらないと思うので、後のバスの乗車時間が1時間以上になる場合は気をつけてください。(上の例で言えば、大阪駅〜天保山間のバス)
バスが絡む場合は、所要時間が非常に長くなりますので、急いでいる時はやめましょう。
一部区間を阪神・阪急に置き換える
三ノ宮以西から大阪以東(茨木や高槻など)まで移動する際に使えます。具体的には三ノ宮以西をJR、三宮以東を阪急や阪神を利用します。全区間JRを利用するよりも多少安くなります。
※ 尼崎や京都もOKですが、JRと阪急・阪神の駅が離れていますのでおすすめできません。
例・垂水から高槻(市)まで移動する場合
垂水〜高槻間のJR運賃:1100円(67.4km)
垂水〜三ノ宮間のJR運賃:310円(15.6km) 三宮〜高槻市間の阪急の運賃:400円 合計700円
その差は380円です。
JRの場合は乗車券の分割購入で安くなることがあるので単純に比較できませんが、利用する時間帯や近くに金券ショップが無いときなどにいかがでしょうか? でも、時間はかかるし、乗り換えも増えます。
また、阪急の洛西口駅からJRの桂川駅までは徒歩10分くらいで移動できることを利用して、大阪駅から滋賀県方面への運賃を安くすることもできます。全区間JRを利用するよりも多少安くなります。
例・大阪から南草津まで移動する場合
大阪〜南草津間の運賃は、京都駅で分割すれば990円。(しなければ1170円)
阪急梅田〜洛西口間の運賃 380円 桂川〜南草津間の運賃 420円 合計800円
その差は190円です。時間に余裕があり、利用する時間帯や近くに金券ショップが無いときなどにいかがでしょうか? でも、洛西口にしても桂川にしても、最速達の電車は停まりませんので時間はかかるし、乗り換えも増えます。
阪急・阪神の車両
北新地駅と淀屋橋駅
JR北新地駅と淀屋橋駅(京阪・地下鉄)は、歩けば10分ほどの距離です。阪神地区から京阪沿線・京都の東山エリアへの移動に便利です。
北新地駅の東口から出て地上に出ると、すぐそこが梅田新道の交差点です。ここを右に曲がると御堂筋になり、御堂筋を歩きます。やがて左手に大阪市役所が見えると、その前方に淀屋橋駅の入り口があります。なお、淀屋橋駅の手前に大江橋駅(京阪中之島線)がありますが、枚方や京都へ向かうには京橋などで乗り換えないといけないのでお勧めできません。
北新地駅は、尼崎以西から大阪駅までの回数券も利用できます。淀屋橋駅は京阪電車の始発駅ですので、京阪特急に座ることもできます。(京橋から乗る場合、座席の位置などにこだわらなければどこかに座れますが、2階席や窓側、運転席後ろに座りたいのなら淀屋橋駅で待って乗ってください。)
難波に行く場合も、淀屋橋から難波まで地下鉄を利用した方が運賃が多少安くなります。(梅田〜難波間の運賃は230円、淀屋橋〜難波間の運賃は180円)
私鉄のおトクなきっぷ
阪神山陽シーサイド1dayチケット
阪神梅田〜高速神戸〜山陽姫路間が1日乗り放題になるきっぷです。阪神なんば線・武庫川線と山陽の網干線も利用できます。1枚2200円(消費増税分の転嫁なし)で時間はかかりますが、直通特急で移動することもできます。大阪・阪神間から姫路への往復は、この切符がいちばん安いと思います。阪神梅田駅の駅長室などで入手できます。
市バス・地下鉄共通1日乗車券(神戸市)
神戸市営地下鉄と神戸市バスが1日乗り放題です。1枚1040円。市バスの整理券方式の路線(乗車区間によって運賃が異なる)も利用できます。
片道500円の三宮〜神戸北町間のバスに往復するだけでほぼ元が取れてしまいます。本数は1時間に4〜6本と多いですが、同じような区間を走る神戸電鉄を公営交通が追い詰めている感があります。なお、行き(神戸北町行き)は一つ手前の「大原3丁目」が終点になります。何も知らずに行くと、びっくりすると思います。なお、乗客を降ろすとバスはすぐに走り去り、その先の突き当りを右折していきます。バスの後をついて行くと、バスの車庫があり、道の反対側に神戸北町のバス停があります。大原3丁目バス停から神戸北町のバス停まで、歩いて2分くらいです。
舞子・垂水地区の山陽バスと共同運行している路線は、神戸市営バスの便のみ有効です。各停留所の発車時刻表には、それぞれの便をどの事業者が運転するかが記されています。(発車時刻表は神戸市のホームページを参照)
徳島好きっぷ
南海電車の難波駅から和歌山港駅までの乗車券、南海フェリーの和歌山港から徳島港までの乗車券がセットになっています。1枚2200円で、南海電車の難波駅・新今宮駅などの特急券を扱う窓口や自動券売機で入手できます。
難波から和歌山市(一部は和歌山港駅まで)までは特急「サザン」が毎時2本運転されています。指定席に乗る場合は指定席券(520円)が必要です。