大阪近郊 電車で安く移動(JR編)
他サイトではよく取り上げられていることですが、うちのサイトでもまとめてみました。
本ページは、JRの運賃計算に関する基本的な知識をお持ちで、基本的な「電車の乗り方」を理解されていることを前提にしています。
● 分割購入でちょっと安く
● 金券ショップの回数券ばら売り
「昼間特割きっぷ」は2018年9月で発売終了となりました。
分割購入でちょっと安く
意外かもしれませんが、途中駅で切符を買い直すと、乗車区間の切符を買うよりも安くなる場合があります。
特定区間を含む区間
「分割購入」でおそらく最もお得になるのが「特定区間」を含む区間を利用する場合だと思います。主に私鉄と競合している区間の運賃を値引いています。
例えば、大阪〜京都間(42.8km 電車特定区間)の運賃は、運賃表に当てはめれば730円になりますが、実際は570円に割り引かれているのです。私鉄と平行している他区間(神戸、奈良、和歌山方面)でもこのような値引きが行われています。
大阪〜山科(京都の次の駅)の場合
しかし、「特定区間」の欠点は、その区間を越えれば適用されないということなんです。例えば、大阪〜山科(京都の次の駅)間だと通常の運賃(48.3km 幹線)となり860円になります。一駅違うだけで290円の差が出るわけです。
このような場合には、京都駅で分割(以下、このような駅を「分割駅」という)し、大阪〜京都・京都〜山科というふうに2度きっぷを買えば安くなります。実際、
- 大阪→京都 570円
- 京都→山科 190円(5.5km 幹線)
となり、合計760円となります。通しで買った場合より100円安くなります。
営業キロ、運賃計算キロのわずかな「超え」
運賃は営業キロ(または運賃計算キロ)の範囲ごとに決められています。(下表参照・地方交通線は省略) また、1キロ未満の端数は1キロに切り上げます。例えば、3.1キロの場合は4キロとして運賃表に当てはめます。
営業キロ | 幹線 | 電車特定区間 | 大阪環状線内 |
---|---|---|---|
1〜3(km) | 150 | 130 | 130 |
4〜6 | 190 | 160 | 160 |
7〜10 | 200 | 180 | 180 |
11〜15 | 240 | 220 | 200 |
16〜20 | 330 | 310 | 260 |
21〜25 | 420 | 400 | - |
26〜30 | 510 | 470 | |
31〜35 | 590 | 560 | |
36〜40 | 680 | 650 | |
41〜45 | 770 | 730 | |
46〜50 | 860 | 810 | |
51〜60 | 990 | 940 | |
61〜70 | 1170 | 1100 | |
71〜80 | 1340 | 1270 | |
81〜90 | 1520 | 1440 | |
91〜100 | 1690 | 1610 |
したがって、営業キロなどが上記の範囲をわずかに超えたために余分な負担が生じる区間があります。この場合は分割購入で安くなることが多いです。
尼崎〜姫路の場合
尼崎〜姫路の営業キロは80.2km(幹線)で運賃は1520円です。(運賃は大阪〜姫路と同じ) 80キロまでなら1340円なので、0.2キロのために180円の負担を強いられるわけです。
例えば、芦屋駅で分割すれば
- 尼崎→芦屋 220円(11.5km 電車特定区間)
- 芦屋→姫路 1170円(68.7km 幹線)
合計で1390円となり、130円安くなります。(もっと安くなる分割駅があるかもしれません)
分割購入のご注意
安くはなるんですが、分割駅で絶対に改札口を出て切符を買い直さなければなりません。 ICOCAなどのICカードの場合は、改札を出てすぐに入ればOKです。
上記の「大阪→山科」の例で、もし「大阪→京都」間の乗車券で山科駅まで乗り越した場合は、「大阪→山科」間の運賃との差額280円が請求されます。この件で改札口の駅員と喧嘩している人を見たことがあります。
金券ショップの回数券ばら売りを使って・・・
金券ショップ(チケット屋)では、正規の運賃よりも安い値段で切符が売られていますが、回数券をばら売りするだけでなく、上記で取り上げた分割購入をフルに使って値段を安くしているわけです。
そのため、距離が長くなればなるほど、切符は2枚(3枚の場合もあり)渡される可能性が高くなります。金券ショップの人は「『合わせ』になりまして・・・」とよく言っています。
「分割購入の場合は絶対に分割駅で改札口を出ること」と先に書きましたが、この場合は既に切符があるので、分割駅で改札口を出る必要はありません。 でも、利用の際はちょっとした知識が必要です。
大阪〜神戸間の回数券は11枚綴りで乗車券9枚分の値段なので、この区間を含むとかなりの割引率になります。大阪〜京都間も同様です。
金券ショップでの発売額について
大阪駅周辺の金券ショップでは、大阪〜京都間は480円 、大阪〜三ノ宮間は 360円で売られています。
各店舗での発売額はまちまちです。おおむね郊外では高く(400円くらいの区間でも、10円程度しか変わらない)、都心では競争があるためか安くなる傾向があります。
大阪駅周辺では、大阪駅に近いほど高くなるようです。一番安いのは北新地駅に近い大阪駅前ビルの店舗だと思います。
なお、このような商法は、JR側は良くは思ってないはずですので、今後、できなくなる可能性があります。
駅の外にある「格安きっぷ」の券売機
金券ショップ同様のきっぷが買えます。最近よく見かけるんですが、売り切れていることが多いので、利用する日が決まっていたら早めに買っておきましょう。きっぷは、箱にクリップで留められて出て来ます。(機械によっては、封筒に入って出てくることもあり。)
ここに説明が表示されます。
お釣りの取り忘れや券売機のトラブルが心配です・・・。たった10円得するために、100円も200円も損することもあります。
ICOCAポイントサービス
2018年10月からスタートします。ICOCAを登録することで、同一区間の一定回数以上利用した場合にポイント還元するというサービスですが、お得感がないので取り上げません。