道北のJR線の旅
以下の地図中の駅名・路線名などをクリックしてみてください。
(樺太) | ||
札幌・留萌方面 | 富良野・帯広方面 | 網走・釧路方面 |
宗谷本線
旭川〜名寄 76.2km (1時間30〜50分)、1〜3時間に1本程度。キハ40・54が1〜2両で運転されます。普通列車のほか、快速「なよろ」号も運転されます。
▲名寄〜稚内 183.2km (4〜5時間) 、僅少。キハ54が1両で運転されます。
各列車のサボは、かつては行き先や「始発駅ー終着駅」というタイプのものでしたが、2019年以降は快速「なよろ」も含めて「宗谷線」という文字と沿線の風景のイラストになっています。
車窓
旭川を出てしばらくは市街地、やがて畑が中心となります。塩狩峠を過ぎると再び畑が中心となり、士別(しべつ)あたりで天塩川(てしおがわ)を渡ります。名寄駅を出ると畑に変わって牧場が目に付くようになり、幌延(ほろのべ)あたりまでは天塩川に沿って走るところが多くなります。幌延あたりからは遠くに利尻島が見えるようになり、進む度にその姿が大きくなってきます。稚内の手前の抜海(ばっかい)あたりで日本海沿いに出て海の向こうに利尻島を直接見ることができます。このあたりが宗谷本線のクライマックスです。市街地になってくると南稚内に到着、さらに進んで終点の稚内です。
主な駅紹介(一部駅は観光地なども紹介)
旭川四条駅
旭川の市街地にある高架駅です。高架下には、たくさんの店が並んでいます。
新旭川駅
旭川市の郊外という感じです。近くに旭川運転所があり電車を回送するため、旭川からこの駅までは複線電化されています。
永山駅
旭川の北側の玄関口です。駅周辺には住宅や工場が立ち並びます。
比布駅
かなり昔になりますが、「ピップエレキバン」という肩こりの薬のCMに登場し、有名になりました。
北比布駅
踏切の部分に駅があります。駅近くには牧場があり、牛が戯れているところを眺めることができました。2021年3月卒業予定。
塩狩駅
「塩狩峠」という小説の舞台になった駅で、駅近くには作者の三浦綾子氏の旧宅を復元した「塩狩峠記念館」もあります。(次項) また春には、「塩狩峠一目千本桜」目当てに訪れる人もいるようです。塩狩峠は石狩と手塩との境界らしく、それに関する標柱もあります。
塩狩峠記念館など
「塩狩峠」などの三浦綾子氏の作品に関する資料などが展示されています。周りには「塩狩峠」のモデルになった長野正雄氏の碑もあります。塩狩駅のすぐそばですが、停車列車が少ないため、旭川〜名寄間の路線バスもお勧めします。1時間に1本くらい運転されていて、旭川〜塩狩間は1時間くらいです。
和寒駅
和寒町の中心駅で、上記の塩狩も和寒町になります。駅周辺は市街地で、結構な規模のスーパーもありました。
東六線駅
「東六線」とは駅のすぐそばを交差する道路の名前で、踏切の名前も「東六線踏切」です。北海道の路線バスでは、交差する道路の名前が停留場になっていて、「○○1線」「○○2線」…という停留場が続くことがあるのですが、鉄道ではおそらくここだけだと思います。2021年3月卒業予定。
士別駅
沿線の割と大きな町です。
風連駅
数分の停車時間中にバタバタと撮影しました。
名寄駅
宗谷本線の中間駅で最も賑わっています。普通列車は、この先は本数が少なくなります。
キマロキ編成
かつて活躍した4両編成の除雪列車です。蒸気機関車2両(最前と最後尾)とマックレーン車(線路沿いの雪の壁を壊し、雪を線路上にかき集める)、ロータリー車(その雪を遠くに飛ばす)から成る大掛かりな編成です。雪国の凄まじさを肌で感じます。
名寄駅から徒歩15分の「北国博物館」前に静態保存されていて、当博物館に入場しなくても見ることができます。また、宗谷本線の列車からも進行方向右側(稚内方面の場合)に眺めることができます。(冬季は覆いが被せられるので見ることはできません。)
日進駅
「日進月歩」という言葉の一部を駅名にしたそうです。駅周辺には大きな公園がある他、ユースホステルもあるそうです。
北星駅
駅のそばに木造の待合室がありますが、そこに書かれた「毛織の北紡」という昔ながらの看板が目を引きます。2021年3月卒業予定。それを知ってか、多くの人が訪ねていました。
智恵文駅
駅周辺は割と大きな集落です。駅の近くには「智恵文沼」(天塩川由来の三日月湖)があり、車窓から眺めることもできます。
智北駅
駅周辺には何にもありません。智恵文の北にあるから「智北」というそうです。
南美深駅
周囲は畑のみです。待合室は少し離れています。2021年3月卒業予定。
美深駅
かつて、この駅から美幸線という日本一の赤字ローカル線が発着していて、それの資料室が駅舎2階にあります。
美幸線資料室
かつて美深駅と仁宇布(にうぷ)駅を結んでいた美幸線の資料室で、美深駅の2階部分にあります。営業係数が4000を超えていて、一時期は「日本一の赤字線」として大阪にもPRに来られているのが何とも切なくも感じます。その後、バスに転換され、今では予約がないと乗れないそうです。
紋穂内駅
周辺には民家などは見当たりません。2021年3月卒業予定。
チョウザメ館・美深温泉
道の駅も併設された「びふかアイランド」にあります。温泉(日帰りもOK)やキャンプ場の他、美深町が力を入れているチョウザメの養殖場があり、「チョウザメ館」として一般の人も見学することが可能です。(入場料は無料)
美深温泉は冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)。石鹸シャンプーの備え付けあり、それ以外は不明。紋穂内駅から徒歩45分(およそ3.5キロ)、名寄駅・美深(美深駅前の道を3分ほど歩く)・恩根内駅からバス。(2時間に1本くらい運転)
恩根内駅
駅前からは名士バスの恩根内線(美深・名寄方面)が発車します。周辺は静かな住宅地になっています。
豊清水駅
乗っていた列車がたまたま行き違いで停車した際に撮影しました。駅周辺に民家は見当たりません。誰が利用するんでしょうか? 2021年3月卒業予定。
天塩川温泉駅
天塩川温泉(次項)の最寄り駅になります。駅自体は利用者は少ないようです。
天塩川温泉(温泉施設)
「音威子府村 住民保養センター天塩川温泉」というのが正式名称のようです。レストランでは音威子府そば(音威子府駅の駅そばと同じもの)を食べることができます。
炭酸水素塩泉(重曹泉)[ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉]。石鹸などの備え付けはあり、ロッカーは貴重品用の小さなもののみで、着替えなどはカゴに入れるようです。
天塩川温泉駅から徒歩10分くらい。または音威子府駅から地域バス(コミュニティバスのようなもの。運賃は無料)で20分くらい。
咲来駅
駅前には運送会社の建物を転用したライダーハウスがあり、その向こうには住宅が並びますが、人の気がありません。あと、駅前に短い線路が敷かれ、その上に貨車が1両置かれています。「咲来貨物駅」というそうですが、私有地ということもあって不気味です。
音威子府駅
雰囲気ある木造の駅舎が特徴です。駅そばでも有名です。(次項を参照)
音威子府駅の駅そば
そばが黒いのが特徴で、全国にファンがいるそうです。が、普段はあまりお客さんはいないようです。列車の停車時間にいただきました。待合室にあります。
当店でそばが食べられない場合は、駅近くの道の駅(こちらも早く売り切れることが多い)や天塩川温泉(先述・昼時と夕方以降)で同じようなそばを食べることができます。
天北線資料室
かつて当駅から浜頓別を経て南稚内に至っていた天北線の資料が展示されています。稚内への鉄路は、天北線の経路で建設されたのが最初でした。2020年現在では、近年の鉄道イベントに関する展示もあり、所狭しと展示されているという感じです。
佐久駅
「佐久ふるさと伝承館」が駅舎になっています。ベンチの周りには、昔の生活用品や様々な道具が展示され、馬そりの壁画などもあり、それだけでも楽しめる駅です。
天塩中川駅
木造駅舎の駅です。駅前のアーチが目を引きます。
雄信内駅
古くからの駅舎を持つ駅です。が、周辺に住む人は非常に少ないようです。
安牛駅
緩急車を駅舎にしている駅です。2021年3月卒業予定。
南幌延駅
簡素な作りの駅です。ホームから少し離れた所にある待合室には、「グリーン座席指定」と書かれた長椅子があります。
上幌延駅
周辺には民家が数件あります。2021年3月卒業予定。
幌延駅
かつては、羽幌線という路線が接続していましたが、見る影もありませんでした。
豊富駅
サロベツ原野と豊富温泉の下車駅です。
サロベツ原野
稚内の手前にある豊富にあります。原野が延々と続き、何もないのですが、それがまた魅力です。
アクセス:豊富駅からバスで15分。バスは1日3往復(冬季は2往復)です。
兜沼駅
駅の裏手にある沼の名前が駅名になっています。駅前の道を少し歩くと集落があるようです。
抜海駅
最果ての地にポツンとある駅で、ドラマのロケで使われたりして有名になりました。周辺には民家が1件あるだけのようです。2021年3月卒業予定。
抜海の集落
ここに説明が表示されます。
抜海駅から2.5キロほど離れた所にあります。学校は廃校になり、店舗もありません。近くの海岸には、冬になるとアザラシがやって来るそうですが、9月の時点ではおそらく地元の方々がサーフィンを楽しんでいました。
南稚内駅
稚内市の市街地の中に駅があり、地元に住む人の多くはこの駅を利用するようです。ます。周辺の国道40号沿いには全国チェーンの店をいくつか見かけますが、その多くはそのチェーン店の日本最北の店舗です。
日本最北のマクド(40号稚内店)など
稚内中心部から宗谷岬に行く途中にあり、宗谷岬へ向かうバスからも眺めることができます。「日本最北」を示す表示があり、記念撮影ができるようになっています。
なお、周辺には全国で見かける店舗(ダイソーなど)がありますが、その多くはチェーン店の中で日本最北にある店舗です。
アクセス:稚内駅から天北宗谷岬線のバスで15〜20分くらいの「潮見(しおみ)3丁目」で下車。バス停から見えるはずです。宗谷岬からの帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょう?
また、市内線のバス(ノシャップ〜稚内駅〜潮見5丁目など)の「潮見3丁目」で下車、歩いて3分くらい。天北宗谷岬線は国道40号を通りますが、市内線は国道40号の山側を平行に走る道路を通ります。同じバス停名でも、場所は異なります。市内線のバスは毎時4本程度運転があるので便利です。
稚内駅
日本最北の都市である稚内市の中心駅です。駅施設は最近立て替えられ、ホームは少し南に移動しています。が、かつての線路(?)が駅舎を突き抜け、駅舎外の車止め、さらにその先にも続いています。
施設内には土産屋やコンビニの他、映画館や老人ホームもあります。
稚内駅の駅そば
稚内駅構内の「セレクトショップ」内の飲食店に「立ち食いコーナー」があります。実店舗(通常の飲食店)も兼ねているので、注文するのに店員を呼ぶのが面倒でした。
宗谷岬
北海道の最も北にあり、たくさんの人が訪れます。が、訪ねたのは4月なので人影はまばらでした。
すぐそばにある土産屋には、「流氷館」という流氷を展示する施設があります。沖合いに浮かぶ流氷を運んできて展示しているそうです。
宗谷岬へのアクセス:稚内駅から天北宗谷岬線(浜頓別行き、鬼志別行きなど)のバスで1時間くらい。「宗谷岬」バス停で下車。稚内駅内にあるバス切符売り場では、往復割引きっぷを売っています。本数は少ないですが、おおむね宗谷岬に到着した30〜60分くらい後に稚内行きが発車するようなダイヤになっています。岬周辺をぶらぶらするだけなら30分あれば十分です。
宗谷岬の周辺
周辺にある店舗や施設は、多くが日本最北です。住宅が多く、結構な町になっています。
宗谷岬から東(網走方面)に歩くと、だいたい上画像と同じ順番であります。宗谷岬から日本最北の小学校(大岬小学校)まで歩いて15分くらいです。
石北本線(旭川〜遠軽)
石北本線の前半部分です。
旭川〜上川 48.6km 1時間15分 1〜3時間に1本程度の運転。キハ40・54で運転。キハ54は特快「きたみ」で使われます。
上川〜遠軽 75.9km 1時間30分 僅少。キハ40・54で運転。この区間で青春18きっぷで乗れる列車は、1往復の普通列車と特快「きたみ」のみです。
車窓
新旭川で宗谷本線と別れると、田んぼ中心の眺めになります。上川を出ると山奥になってきて、民家は見当たらず、時折シカなどの動物を見かけるようになります。峠を越えると白滝、丸瀬布(まるせっぷ)といった小さな町を通り、市街地になってくると遠軽です。
主な駅紹介
東旭川駅
駅前の道を歩いた先の交差点近くのバス停には旭山動物園に向かうバスが発着します。旭川駅から乗るよりも運賃は安くなりますが、混んでいると思うのでお勧めはしません。
上川駅
スキーの高梨沙羅さんの出身地らしく、関連の看板や幟を多く見かけました。当駅から網走方面へは、青春18きっぷで乗れる列車は特快「きたみ」と普通列車1本のみになります。
丸瀬布駅
「丸瀬布生涯学習館」(図書館)が駅舎になっています。これが開いている時間帯は、その一部を待合スペースとして利用できるようです。