九州北部のJR路線の旅
以下の地図中の駅名・路線名などをクリックしてみてください。(隣接エリアとの境界に当たる駅など、情報のない駅が一部あります。)
長崎・佐世保方面 | 下関・広島・大阪方面 | 大分・宮崎方面 |
熊本・鹿児島方面 | 大分・宮崎方面 |
鹿児島本線の博多周辺と香椎線と篠栗線(吉塚〜城戸南蔵院前)の路線図と駅
画像のない駅は載せておりません。
鹿児島本線(門司港〜博多〜大牟田)
九州の大都市を結ぶ鹿児島本線の福岡県部分になります。
門司港〜小倉 11.0km (1時間5分)
小倉〜博多 67.2km (快速で1時間20分)
博多〜大牟田 69.3km (快速で1時間10分)
快速・普通が多数運転されています。一部区間各駅に止まる「区間快速」もあります。811、813、817系が使われます。817系はロングシート車ですが、快速にも使われます。
811系は以下のように改造されるようです。2020年12月現在まだ改造車は少ないようですが、悪夢のようです。
車窓
門司港駅を発車すると、しばらくは右手に関門海峡や倉庫を見ながら走ります。対岸は下関の町です。やがて関門トンネルからの線路が現れると、門司駅に到着です。
小倉(こくら)を出ると、先に続く戸畑(とばた)、八幡(やわた)、黒崎(くろさき)、折尾(おりお)といった駅は、どこも古い駅で、時代を感じさせます。進行方向右側には、古い工場が多く立ち並び、その向こうに玄海灘が広がります。一方で進行方向左側には、左側には山が近づき、その後はスペースワールドが見え、「九州に来た」と感じます。
折尾を出ると、しばらくして遠賀川(おんががわ)という大きな川を渡ります。ここからは登り勾配となり、トンネルで峠を越すと、ここから先は福岡市のベッドタウンです。町がさらに賑やかになってくると、もうすぐ博多(はかた)です。
博多駅を出てすぐの南福岡(みなみふくおか)付近に大きな車庫があり、九州で活躍する車両を見ることができます。その後、二日市(ふつかいち)あたりまでは市街地が続きますが、二日市を出ると徐々に登り坂になり、山を一つ越えます。鳥栖(とす)を出ると、田んぼの中を列車は疾走し、大牟田(おおむた)まで走ります。
主な駅・周辺の観光地・ご当地グルメの紹介
門司港駅
関門トンネル開通までは、本州との連絡船が発着していたそうです。駅周辺にはレトロな建造物がたくさんあって、観光スポットになっています。
門司港レトロ
門司港駅の駅舎を始め、周辺にはレトロな建物が多くあり、多くの人が訪れます。トロッコ列車もあります。
詳しくは「関門海峡を歩いて渡る」をご覧ください。
小森江駅
門司港方面ホームからは、建物の間から関門海峡を眺めることができます。駅周辺は住宅地になっています。
門司駅
以前は、重厚な雰囲気があった駅ですが、今は駅舎も建て替えられ、雰囲気も変わりました。
門司駅北側
門司駅の北側(大里赤煉瓦タウン口)を数分歩くと海に出て、対岸の下関の様子を眺めることができます。また、周辺は赤煉瓦の建物がいくつかあります。
小倉駅
現在は、事実上の九州の玄関駅になっています。ホーム上に立ち食いラーメン屋があり、手軽にとんこつラーメンを楽しめます。
小倉駅の立ち食いうどん・立ち食いラーメン
いちばん安い「かしわうどん」はもちろん、すべてのメニューに味の付いた鶏肉が入っています。各ホームにあり、7・8番のりばにある店がいちばんおいしいそうです。
立ち食いラーメンも在来線ホームにあります。何番線かは失念…。とんこつスープのこってりとしたスープで、「九州のラーメン」という感じです。
小倉の焼きうどん
焼きうどんは小倉(北九州市)が発祥地といわれています。福神漬が特長?
駅前には店はないですが、小倉駅の南口(新幹線じゃない方)を出て右方にある商店街(商店街入口はマクドが目印)の中にいくつか店があります。今回食べることができた「赤ちゃん食堂」は、その商店街をずっと歩いた所にある「鳥町食道街」のさらに奥にあります。
ここに説明が表示されます。
西小倉駅
国鉄時代は日豊本線のみの駅でしたが、民営化後に鹿児島本線にもホームが設置されました。
戸畑駅
駅の北側に若戸渡船の乗り場があり、若松へ渡ることができます。駅前にイオンがあり、食料調達に利用しています。
戸畑駅の駅うどん
周辺の駅と同じように、味の付いた鶏肉が入ったかしわうどんがメインです。が、麺を茹で過ぎていて、ちょっと伸びているのが残念でした。こちらには、鶏肉が入ってない「かけうどん」もありました。改札口近くにあり、改札内からも改札外からも利用できます。
若戸渡船
戸畑駅の北側に乗り場(徒歩5分)があり、対岸の若松とを結びます。片道100円。15分くらい歩かなければなりませんが、若松駅から筑豊本線を利用することも可能です。
スペースワールド駅
「スペースワールド」という九州有数のテーマパークのために設けられました。その割にはホームは4番乗り場まであり、緩急接続ができる構造です。その後、スペースワールドは営業終了となりましたが、駅名はそのままになっています。
官営八幡製鐵所(「明治日本の産業革命遺産」の構成遺産)
会社の敷地内なので見学するのは不可能ですが、鹿児島本線のスペースワールド駅から徒歩10分の「眺望スペース」から「旧本事務所」(1899年竣工)を眺めることができます。
八幡駅
いつ立て替えられたのか不明ですが、駅舎の上層は駐車場のようです。
黒崎駅
ペデストリアンデッキ上に駅入口があります。
折尾駅
レトロな駅舎が魅力の駅で、駅の中にもレンガの壁の通路(改札口とホームを結ぶ)など、レトロな雰囲気がいっぱいです。鹿児島本線(門司港方面)から筑豊本線に乗り入れる列車は、鷹見口(改札口を出て徒歩2分のところにある6・7番乗り場)から発車します。
現在はリニューアル工事が進み、上記とは異なっています。
折尾駅の駅うどん、かしわめし
小倉駅や鳥栖駅と同じように、一番安いものを注文すると、味の付いた鶏肉が入っています。同じ店で、「かしわめし」を買うこともできます。博多方面ホームにありましたが、現在どこにあるかは不明です。
赤間駅
小倉と博多のちょうど真ん中にあり、両方向へ移動する人が多い印象です。一部の特急が停車します。
東郷駅
宗像大社(辺津宮)
東郷駅からバスで12分ほど(便少ない)のところにある大きな神社です。本殿横の「高宮参道」を通ると第二宮、第三宮が隣り合って建っています。それぞれ沖津宮、中津宮の分社で、これらに参拝すると宗像大社を構成する辺津宮、中津宮、沖津宮に参ったことになります。
福間駅
博多方面から当駅で折り返す列車が毎時1本程度運転されています。
福工大前駅
2008年までは「筑前新宮」という駅名でした。駅の裏側には福岡工業大学があり、裏手への出口は大学関係者以外は利用できないようです。
香椎駅
2019年1月の訪問時、駅正面は工事中でした。香椎宮の看板(標柱)がホームにありますが、香椎宮へは香椎線に乗り換えて最初の駅である香椎神宮駅が最寄になります。
千早駅
西鉄線の駅とほぼ同じ場所にあります。近くにあるスーパー銭湯を訪ねた際に当駅で下車しました。
吉塚駅
福岡県の県庁が近くにあり、利用の多い駅です。当駅〜博多間は篠栗線の単線が併走します。
博多駅
言わずと知れた九州で最も大きな町にある駅です。最近は駅ビルが新しくなり、駅に来るだけでも楽しめるようになっています。(後述)
博多ラーメン(博多駅)
博多駅の駅ビル内に博多ラーメンの店舗が集まったところがあり、そこで食べました。(店舗名は不明) とんこつスープの味が何ともいえません。この手のラーメンを食べると「九州へ来た」と実感します。
また、博多駅ホーム上にも博多ラーメンの店舗があります。下画像は、博多駅1番のりばのラーメン店です。
つばめの杜ひろば(博多駅の駅ビル屋上)
博多駅の駅ビル「アミュプラザ博多」の屋上にある広場です。旅の安全を願う「鉄道神社」があるほか、展望スペースからは博多の町を見下ろすこともできます。
南福岡駅
おそらく九州内では最も規模が大きな車庫が当駅構内にあり、当駅を始終着とする列車が多く設定されています。駅ビルの上層階は賃貸マンションになっていて、買い物は駅ビル内の食品スーパーで済ませられるので、ここに住んで電車で通勤通学する人には非常に便利です。
二日市駅
太宰府天満宮の最寄り駅で、駅舎もそれを模しているようです。太宰府天満宮へは、徒歩10分くらいの西鉄二日市駅から大宰府への電車が便利です。
二日市温泉
二日市駅から徒歩12分くらいの住宅地の中にある歴史ある温泉です。温泉銭湯は「博多湯」「御崎湯」の2つがあり、これらは道路に面して向かい合うようにあります。入浴料は300円くらいですが、鍵付きのロッカーや石鹸もあります。どちらも夜9時までの営業ですので、営業時間にご注意ください。
単純泉。JR二日市駅から徒歩12分。バスもあり。
原田駅
かつてはさびしい駅だったように思えますが、周辺の宅地開発などで、新しい駅に生まれ変わっています。
鳥栖駅
駅自体は国鉄時代の雰囲気ですが、そこにJR九州の奇抜な車両が到着します。そのギャップが九州の鉄道の面白いところです。
鳥栖駅の立ち食いうどん
鳥栖駅の各ホームにある立ち食いうどんです。メニューはたくさんありますが、どのメニューにも味付けの鶏肉が入っているのが特徴です。下画像はいちばん安い「かしわうどん」です。
久留米駅
ここも国鉄時代を感じさせる駅でしたが、今は新幹線建設のため大きく変わりました。
来福軒(久留米ラーメン)
「博多ラーメン」や「熊本ラーメン」の元になったという昭和29年創業のお店です。「博多」にしても、「熊本」にしても、白っぽいスープが特徴ですが、こちらはスープに透明感があるのが特徴かもしれません。JR久留米駅の駅前(徒歩1〜2分・ココ1番屋の手前)にあるので、時間を作って立ち寄ってみてはいかがでしょう?
満一(久留米ラーメン)
久留米駅の駅ビル内にあります。すごく濃いスープが印象に残りました。
荒木駅
住宅地の中にある駅で、博多方面から当駅で折り返す列車が多く設定されています。
羽犬塚駅
上の画像は仮設のものと思われます。
筑後船小屋駅
駅前のロータリーを挟んで、向こうには新幹線の筑後船小屋駅があります。
瀬高駅
西鉄柳川駅への路線バスが発着しています。かつては佐賀線との接続駅でした。
大牟田駅
三池炭鉱関連の史跡があり、一部は明治日本の産業革命遺産として世界遺産に登録されました。西鉄との乗換駅です。
大牟田駅の駅うどん
「かしわうどん」をやたらとプッシュしているようなので、それを食べてみました。上記鳥栖駅などにも同じメニューがありますが、値段が多少高い分、鶏肉の量が多かったと思います。下画像では店名がよく見えませんが、「大牟田自慢うどんそば」と書かれています。待合室にあります。ホームからも利用できるようです。
三池炭鉱とその関連施設
「明治日本の産業革命遺産」の構成遺産になっています。三池炭鉱の一つである「宮原坑」へは大牟田駅から歩いて30分、またはバスになります。三池港へはバスでのアクセスになります。大牟田駅横の観光案内所でレンタサイクルを借りることもできますが、故障した自転車をつかまされることがあるので出発前の点検を怠りなく。(ブレーキやサドルなど)
香椎線
西戸崎〜香椎〜宇美 25.4km (1時間) 全区間走る列車は少なく、多くは香椎駅で乗り換えになります。
BEC819系(DENCHA)が走っています。現在、無人運転のテストが行われています。
車窓
香椎駅を西戸崎方面へ発車すると、一旦は鹿児島本線の山側に進み、見下ろす形で鹿児島本線と分かれ、半島を進んでいきます。しばらくは住宅地ですが、すぐに砂浜の上に線路を敷いたような所を走っていきます。やがて海が見えると終点の西戸崎駅です。
同じく宇美方面へ発車すると、
主な駅紹介
西戸崎駅
香椎線の起点駅で、ホームには0キロポストがあります。
雁ノ巣駅
住宅地の中に駅があります。
奈多駅
近くには団地が立ち並びます。
和白駅
少し遠いですが、鹿児島本線の福工大前駅へ歩いて行けます。(徒歩20分くらい) 西鉄線の駅が隣にあります。
香椎神宮駅
次項の香椎宮の最寄り駅です。狭い場所に駅を設けたためか、改札口の通路は人がやっと1人通れる幅しかありません。
香椎宮(かしいぐう)
この地域では非常に大きな神社です。不勉強のままで訪ねたので、肝心の場所が撮れませんでした。香椎神宮駅から徒歩5分くらい。
舞松原駅
切り通しの中にホームがあります。ホームへは階段を下りてアクセスすることになります。
土井駅
見上げると山陽新幹線が走っているのがわかります。もちろん、新幹線の駅はありませんが・・・。
伊賀駅
篠栗線の原町駅までは徒歩12分ほどです。かつては交換可能駅だったことがわかりますが、その向こうに架線柱があり、架線が張られているのが気になります。
酒殿駅
築堤上にホームがあります。かつては駅舎があったそうですが、後に撤去され、画像のような形になっています。
宇美駅
宇美八幡宮が近くにあります。
日豊本線(小倉〜宇佐)
51.8km (1時間05分)
小倉〜中津間は、日中は813系3両編成でワンマン運転を行っています。ラッシュ時などは415系、811系も運転されています。
中津から大分方面は「大分編」をご覧ください。
簡単な車窓
駅周辺をのぞいて、田園風景が車窓の中心になりますが、海の近くを通ることもあります。
主な駅・周辺の観光地・ご当地グルメの紹介
城野駅
ベデストリアンデッキ上に駅入口があります。
小波瀬西工大前駅
かつては「小波瀬」という駅名だったと思います。
行橋駅
いかにもJR九州らしい高架駅です。
築城駅
豊前松江駅
1932年に造られた木造駅舎を持つ駅です。駅舎の反対側はすぐ海で、特に下り線のホームの小倉寄り端からは遮るものがないのではっきりと見えます。開業時は「松江」という駅名でしたが、山陰本線の松江駅開業に合わせて改称されたそうです。
宇島駅
豊前市にあり、駅前の「BUZEN」のモニュメントが目を引きます。
中津駅
国鉄時代に高架化されたようです。どこかガランとしています。下りホームには「日本一長いハモの椅子」があります。
柳ヶ浦駅
駅舎改築中に訪問したので、何が何だかわからない状態になってました。宇佐市にある駅ですが、小倉方面から宇佐駅に行かずに当駅で終着になる列車が結構あります。
筑豊本線(若松〜折尾〜原田)
若松線(若松〜折尾)10.8km (20分)
福北ゆたか線(折尾〜桂川)34.5km(50分)
原田線(桂川〜原田)20.8km(30分)
かつては全線を直通する列車も運転されていましたが、折尾〜桂川間が電化された後は、ほぼ上記の3つの区間に分かれて運転されています。
若松〜折尾間は蓄電池で動くBEC819系(DENCHA ・車内はロングシート)が運転され、多くが直方駅まで乗り入れます。
折尾〜桂川間は813系、817系で運転されています。813系も817系にあわせた白黒のデザインになっています。この区間の列車の多くは桂川駅から篠栗線に乗り入れ、博多駅まで運転されます。
桂川〜原田間はキハ40が1両で運転されます。篠栗線(次項)開通前は筑豊と博多や長崎を結ぶ唯一のルートだったため大変賑わったそうです。が、篠栗線開業後はメインルートからはずれ極端な閑散区間でしたが、原田駅周辺の宅地開発が進むと利用者が増え、最近は増発も行われています。新たな役割を得た印象です。
車窓
若松を出て折尾までは海の近くを走りますが、背の高い建物があって海はほとんど見えません。
折尾を出ると、のんびりとした田園風景の中を走ります。途中の飯塚までは複線ですが、ゆっくりとした速度で走ります。
桂川を出ると急にひなびた感じとなります。長いトンネルで山を越え、しばらく走ると市街地となり、西鉄や住宅が増えてくると原田に到着です。
主な駅の紹介
若松駅
かつては石炭を積んだ貨物列車が多数運転されていましたが、今はこじんまりとした駅になっています。15分くらい歩くと若戸渡船があり、戸畑(鹿児島本線)に出ることが可能です。(下記参照)
若松駅周辺・若戸渡船へ
若松駅周辺は海沿いが遊歩道として整備され、途中には往時の建物などが残されています。門司港にも負けないスポットです。前方に若戸大橋が見えてきますが、そのほぼ真下には若戸渡船の乗り場があります。(徒歩15分)
奥洞海駅
近くに若松競艇があり、そこの利用者が多く利用しています。
直方駅
今は建て替えられ、橋上駅舎になっています。ホーム上の上屋が当駅の歴史を物語っているようです。
新飯塚駅
飯塚市の市役所に近く、大きな学校も近くにあることから、隣の飯塚駅よりも利用が多いようです。後藤寺線との接続駅です。
飯塚駅
飯塚市の中心駅です。かつては広い構内を有していたと思いますが、今は見る影もありません。
桂川駅
筑豊本線(原田方面)と篠栗線(博多方面)との分岐駅です。この駅は「けいせん」と呼ぶのですが、何ともひねくれた読み方です。
篠栗線
博多〜桂川 26.9km (35分)
筑豊本線の折尾〜桂川間と併せて「福北ゆたか線」なる愛称があります。筑豊から博多への通勤路線となっています。
車両は筑豊本線と同じです。
主な駅・周辺の観光地などのご紹介
城戸南蔵院前駅
かつては「城戸」という駅名でしたが、駅近くにある南蔵院(次項)を訪れる人が多いことから改名されたそうです。駅舎も南蔵院をイメージしたものになっています。
南蔵院
日本一大きいという釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう・釈迦が寝転んでいる像)で有名です。木戸南蔵院前駅から入口まで徒歩7〜8分。
筑前山手駅
高架線にホームがあり、100段くらいの階段を上ってホームに達します。
篠栗駅
篠栗線の中心駅で、博多方面からの一部の列車が折り返します。
長者原駅
篠栗線と香椎線とが直交する地点にある駅です。国鉄時代はここに駅はありませんでした。
原町駅
駅舎には地元の施設(ハーモニーホール原町)が入居します。「原町」と書いて「はるまち」と読みますが、九州以外の人はほとんどが「はらまち」と読みそうです。
久大本線(久留米〜由布院)
久留米と大分を結ぶ九州横断路線で、「ゆふ高原線」なる愛称があります。当ページでは久留米〜由布院間を扱います。(由布院駅は含まず)
久留米〜由布院 99.1km (2時間20分〜3時間)
キハ47・200・125で運転されています。いずれも外観が大きく異なります。
車窓
久留米から乗ると、まず耳納山地や筑後川を眺め、杉河内(すぎかわち)付近で見える「慈恩の滝」(見えるのは一瞬です)、豊後森あたりで見える「伐株山(きりかぶやま)」が見どころです。
主な駅のご紹介
善道寺駅
駅の北1キロにある大本山善道寺が駅名になっているようです。木造駅舎が残る駅です。
田主丸駅
駅のホームや駅前にカッパの像があり、町の中心部にもカッパの像がたくさんあるそうです。
夜明駅
久大本線と日田彦山線との分岐駅で、今は無人駅となっています。駅前は狭いので、駅舎の写真を撮るのはかなり工夫がいります。
日田駅
天ヶ瀬駅
川沿いを歩くと、露天風呂がいくつもあります。駅名標の漢字表記の横に不気味な文字が書かれていますが、かの国の訪問客が多いんでしょうか?
天ヶ瀬温泉
天ヶ瀬駅付近を流れる玖珠(くす)川沿いにホテルや旅館が立ち並び、玖珠川の河川敷にある露天風呂が有名です。「バラの湯」という共同浴場もありますが、こちらは温泉街でなく国道沿いにあります。(駅から徒歩15分)
豊後森駅
駅近くに扇形の機関庫が残されています。
豊後中村駅
歩行者専用としては日本一長い「"夢"大吊橋」へは、バスで20分ほどですが、本数が少なく不便です。
九重"夢"大吊橋
歩行者専用のつり橋で、雄大な景色を眺めることができることから、大人気のスポットになっています。長さ390メートル、地面からの高さは273メートルで、いずれも日本一です。(訪問時) 吊り橋ということで揺れますが、揺れが怖くて往復できない方向けにバスが運行されています。豊後中村駅から日田バス「九重登山口」行き(始発は豊後森駅)に乗り「筌の口(うけのくち)」下車、徒歩5分。豊後中村駅からのバスの所要時間は25分ほどですが、途中の道路が渋滞するため、定時運行できないこともよくあるようです。
日田彦山線
小倉〜田川後藤寺〜日田(83.3km 2時間半。正式には城野〜夜明)
キハ47(40、147etc)が全線で、キハ125が田川後藤寺以南で使われています。小倉駅に乗り入れる列車の多くは2両で、日田方面への列車は1〜2両で運転されています。
2019年1月現在、添田〜夜明間は代行バスでの運転になっています。
車窓
小倉駅を発車し、城野駅までは日豊本線を走ります。日豊本線と分かれると、山の中に入っていきます。途中の田川伊田(たがわいだ)・田川後藤寺というあたりは、かつて炭鉱で栄えた地域で、列車からも炭鉱の設備や、炭鉱へと続く線路の跡が見えたりします。ここを過ぎる山越えに差し掛かり、長いトンネルを過ぎると山間に開けた田んぼを見ながら走ります。
主な駅のご紹介
香春駅
近くに香春岳があり、そこで採れる石灰石が主要産業のようです。
田川伊田駅
田川市の中心駅で、かつては炭鉱で有名だったところです。新しくなった駅舎の2回にはホテルがあります。
石炭記念公園
田川伊田駅の山の手に広がります。かつての立坑や大きな煙突が残されていて、敷地内には石炭博物館もあります。田川伊田駅から線路下の通路を通って坂道を上がって10分くらい。
※ 石炭博物館(有料)の敷地内ですが、フェンスの外から撮影できました。
田川後藤寺駅
広い構内から、かつては石炭を積んだ貨物列車で賑わっていた頃がしのばれます。
添田駅
レトロな駅舎を持ちます。配線の都合からか、改札からホームまでは100メートルほど歩きます。またホームに立ち、小倉方を眺めると線路が2方向に伸びている(右側は少し先で行き止まり)ようにも感じますが、右手は添田線の線路だったんでしょう。
当駅から日田方面は、2019年1月現在不通になっていて、代行バスに乗り換えになります。
彦山駅
英彦山神宮を模した重厚な駅舎を持ちます。駅前には観光客向けの飲食店があります。
英彦山神宮
入口から階段を上って拝殿へ行きます。階段が嫌な方は、モノレールのような乗り物を利用できますが、滞在時間が短い場合は時間が合わないかもしれません。雨の日に訪問しました。
彦山駅から添田町のコミュニティバスで10〜15分、「銅の鳥居」又は「神宮下」で下車。バスの本数は少ないです。
筑前岩屋駅
駅のそばに「岩屋湧水」という湧水があります。今はスーパーでよく見かけるミネラルウォーターの自動販売機のような形になっていて、60リットルで100円だそうです。
日田彦山線の眼鏡橋
日田彦山線の筑前岩屋駅から大行司駅にかけて3か所の眼鏡橋があります。乗ってては気付かないと思います。筑後岩屋側から、栗木野橋梁(通称:金剛野橋)、宝珠山橋梁(通称:奈良尾橋)、第二大行司橋梁(通称:松尾橋)があり、栗木野橋梁と宝珠山橋梁は12月にはライトアップされるそうです。
筑後岩屋駅から大行司駅までは5キロほどなので、健脚な方は歩いて訪ねてはいかがでしょうか? なお、筑後岩屋駅を経由する代行バスからも眼鏡橋を見ることができますので、線路側の席に座ってみては?
大行司駅
駅舎(訪問当時は施錠されていた)から70段ほどの階段を上った所にホームがあり、ホームからは大行司(東峰村の中心部)の町並みを一望することができます。
宝珠山駅
ホームの南側に福岡県と大分県の県境があり、その標柱が建てられています。線路の向こうには桜が植えてあり、開花時期には勝手に駅に入るものがいるようで、それを制する案内書きもあります。
大鶴駅
駅前に木材工場があります。
後藤寺線
新飯塚〜田川後藤寺(13.3km 20分)
かつて、筑豊本線と日田彦山線を結ぶ路線はたくさんあったのですが、後藤寺線はその中で唯一、JR線として生き残っている路線です。キハ40で運転されています。
新飯塚(しんいいづか)駅を博多方面に発車すると、すぐに筑豊本線と分かれ、田んぼの中を走ります。途中の下鴨生(しもかもお)駅を出ると上り勾配となり、石灰岩(?)の採石場をいくつか見かけます。このあたりからは下り勾配となり、田んぼの中に民家が増えてくると終点の田川後藤寺(たがわごとうじ)駅に着きます。田川後藤寺駅は構内が広く、炭鉱で栄えた時代を偲ばせます。