山陰本線(米子〜出雲市〜益田)と周辺路線の旅
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山陰本線(米子〜出雲市〜益田)
米子〜出雲市 61.6km (1時間20分)、1時間に1〜2本程度。キハ47や115系が中心で、快速「アクアライナー」「とっとりライナー」のキハ126も走ります。2両編成が多いです。
出雲市〜益田 129.9km (2時間40分) 、1〜2時間に1本程度。快速「アクアライナー」(キハ126の2両)が中心で、普通列車(キハ120・47・40)の場合は浜田駅で乗り換えになるケースもあります。
車窓
米子を出ると、田んぼの中を伯耆大山から続く複線をぐんぐん飛ばして行きます。安来(やすぎ)を過ぎる単線となり、荒島(あらしま)を出ると右手には中海が広がります。画像ではわかりにくいですが、遠くに広がる陸地は大根島です。次の揖屋(いや)あたりで中海は終わり、東松江(ひがしまつえ)からは右手に大橋川が現れます。この川は、中海と宍道湖をつないでますが、途中に「矢田の渡し」という渡し舟があります。線路が高架になると松江(まつえ)に到着です。松江を過ぎると、今度は宍道湖が目の前に飛び込んできます。季節と時間によっては、小船を浮かべて漁をしている人がいるのに気づきます。乃木(のぎ)を過ぎると、宍道湖に沿って走ります。後を向くと、松江の町が遠くなっていきます。宍道湖の景色も宍道(しんじ)あたりで終わり、この後は田畑、といっても最近はどんどん宅地に変わってるところを進み、斐伊川を渡ると遠くに出雲ドームが見え、やがて高架になると出雲市(いずもし)に到着します。
出雲市(いずもし)を発車するとすぐに市街地がとぎれ、田んぼや畑が広がります。鳥取や松江とは違い、ずっとひなびた雰囲気に変わってきます。小田(おだ)あたりから海岸に出て、次の田儀(たぎ)駅は、右側に国道9号線が走り、その向こうは日本海が広がります。この後は、時折海岸沿を行ったり、山に入ったりを繰り返します。大田市(おおだし)を過ぎると、左手に車窓の雰囲気に不似合いな妙な三角の建物が見えます。この地域の海岸は「鳴き砂」で有名なんですが、これは「仁摩サンドミュージアム」という砂の博物館です。そして、江の川を渡ると左から三江線が近づき江津(ごうつ)に到着です。その後も、益田まで同じような車窓が続きますが、やはり海沿いの景色が素晴らしいです。
主な駅紹介(一部駅は観光地なども紹介)
安来駅
安来節で有名な町です。線路の南側には、何を作っているのかわかりませんが日立金属の工場があります。
荒島駅
木造駅舎の駅です。
松江駅
八重垣神社
出雲大社と並ぶ「縁結びの神様」で知られる神社です。「鏡の池占い」でも有名です。周辺には結婚式場が点在しています。
松江駅からバスで15分。日中は30分間隔で運転です。
松江城
松江市の象徴で「千鳥城」という別名もあります。周囲を囲む堀を巡る遊覧船もあります。
松江駅からバスで10分の県庁前バス停で下車。便多数。さらに歩いて5分ほど。
松江大橋
大橋川に架かる松江市を代表する橋です。天気がよければ、大山を見ることもできます。朝早くに渡ると、しじみ漁(?)の小舟を見ることもできます。
松江駅からバスで5分の「大橋南詰」または「大橋北詰」バス停で下車(「大学・川津方面のバスが一番無難です。便多数)。又は松江駅から歩いて15分ほど。
玉造温泉駅
宍道駅
荘原駅
直江駅
駅舎は一応あるのですが、何かの事務所が使用していて、駅としての機能はありません。跨線橋の中に簡単な切符売り場があり、ここが駅入口になっているようです。
出雲市駅
一畑電車
松江市北部の「松江しんじこ温泉」駅と出雲市駅、出雲大社駅を結ぶローカル私鉄です。おおむね、平田市駅以西は田園風景が、以東は宍道湖の眺めが車窓の中心です。全国的に珍しい平面でのスイッチバックの駅(一畑口駅)もあり、鉄道ファンにも人気です。松江城〜出雲大社の観光ルートに利用でき、下画像にあるように自転車を持ち込むことも可能です。
松江しんじこ温泉駅へは、松江駅からバスで15分ほどですが、あまり本数は多くありません。出雲市側の「電鉄出雲市」駅は、出雲市駅から高架下を歩いて2〜3分です。
出雲大社前駅(一畑電車)
一畑電車の終着駅の一つです。洋風の造りで、この駅で結婚式を挙げたカップルもいたそうです。
出雲市駅から一畑電車に乗り、途中「川跡駅」で乗換えて25分くらい。
出雲大社
縁結びの神様として知られ、全国から参拝者が絶えません。
出雲市駅からバスが一番便利です。出雲市駅前から30分くらいの「出雲大社」で下車。鳥居から参道を歩いて参拝したい場合は「正門前」で下車してください。
旧大社駅
かつての大社線の終着駅です。1990年に廃止となった後も、駅舎は地元の皆様によって管理され、観光地の一つになっています。ホームには、D51が静態保存されています。
出雲市駅から出雲大社(駅通り経由のみ)行きのバスに乗り20分くらい。(1時間に1本程度の運転) 駅通りバス停で降りて、徒歩2分くらいです。
出雲そば
出雲市駅、松江駅の周辺に出雲そばの店が多くあります。出雲市駅構内の飲食店で食べることもできます。
「ざるそば」の一種ですが、ザルからつゆの入った小鉢に取って食べるのではなく、3〜5枚の容器(「割り子」とかいう)にそばと薬味が入っていて、それにつゆをかけて食べます。
出雲駅前温泉らんぷの湯
出雲市駅の南側にあります。脱衣所や浴室の照明はランプ(実際は電球)を使用しかなり薄暗いです。温泉は、いわゆる「にごり湯」で、白っぽい色をしています。湯船は通常のもの以外に「個別露天風呂」があり、混雑時はかなり待たないと入れないでしょう。750円(平日は650円・曜日問わず、消費税関連でもっと高くなっている可能性あり)も取る割には、大型の荷物を入れるロッカーがなく(受付で預かってくれるようです。また、貴重品を入れる小さなロッカーはあります。)、旅行者の日帰り入浴には不向きかもしれません。石鹸・シャンプーは置いてあります。
カルシウム・ナトリウム-塩化物泉。出雲市駅の南口を出てすぐ右側にある「スーパーホテル」の裏手。
西出雲駅
かつては知井宮(ちいみや)という駅名で、線路の北側に和風のどっしりとした駅舎があったのですが、南側の開発によって今のような形になったようです。下関方に大きな車庫があり、特急「やくも」などが配置されているため、この駅まで電化されています。
出雲神西(じんざい)駅
一時期、「出雲大社口」という駅名に変更されたこともあり、その時に画像にあるような出雲大社をイメージした駅舎に建て替えられたようです。「出雲大社にいちばん近い駅」ということで変更されたそうですが、出雲大社へのアクセスはタクシーしかなく、ワンマン運転の普通列車に乗っていると「出雲大社へお越しの方は、出雲市まで行ってください。」というアナウンスがありました。
田儀駅
道路の向こうは日本海で、眺めも素晴らしいです。おすすめの駅の一つです。
波根駅
海に近い小さな集落の中にある駅です。駅近くには海水浴場もあります。芥川龍之介が友人とともにこの駅に降り立ち、海の景色に感動したことが駅前に記されています。
掛戸松島
波根駅と久手駅の中間にある景勝地です。山陰本線の列車からもよく見え、以前から気になっていたところでした。波根駅からあるいて15分くらい。久手駅からも同じくらいなので、波根駅で降りてここを訪ね、久手駅から列車に乗ってもいいでしょう。
久手駅
波根駅によく似た雰囲気の駅です。大きな木があるかないかで区別できそうです。
大田市駅
三瓶(さんべ)山の最寄り駅ですが、今は石見銀山の入口として知名度が急上昇です。跨線橋の門柱は、現役で使われているものとしては最古だそうです。(「跨線橋の入口」の画像で、赤矢印の部分)
石見銀山
江戸時代頃まで銀を産出していたところで、世界遺産に登録されています。大田市駅、仁万駅、三江線の石見川本駅からバスでアクセスします。最も運賃が安く所要時間が短いのは仁万駅です。
五十猛駅
築堤上にホームがあり、線路をくぐるガードから階段でアクセスします。
仁万駅
近くの鳴き砂浜の砂を利用した砂時計で知られる「仁摩サンドミュージアム」の最寄り駅です。石見銀山の最寄り駅でもあり、本数は少ないですがバスもあります。
馬路駅
駅舎はなく、さびしい駅です。画像では左手に進むと踏切があり、ホームに出ることができます。
温泉津駅
歴史ある温泉津温泉の下車駅です。駅前からバスが出ている他、歩いても20分くらいです。
温泉津温泉
古くからの温泉で、散策にはもってこいのところです。温泉街の道路は車1台がやっと通れるくらいの幅しかなく、正面から建物を撮影するのは困難です。温泉は温度が非常に高く(44度程度)、私は浸かれませんでした。
日帰り温泉が2件ありますが、「入るだけ」という感じの施設で、体を洗ったりする設備は貧弱です。石鹸などの備えはありません。ナトリウム-塩化物泉。
アクセスについて:温泉津駅からバスが出ていますが、コミュニティバスで途中の停留所などの案内放送はありません。乗車時に行き先を告げるのをお勧めします。所要時間は5分くらいです。
江津駅
駅を出て左側に5分ほど歩いた所が江津市の中心のようです。何とも、江津市は東京からは最も遠い(所要時間がかかる)都市だそうです。
都野津駅
都市の代表駅ではありませんが、近くに江津高校があり、利用者が結構多いので快速列車が停車します。
下府駅
畳ヶ浦の下車駅ということですが、歩いていくのはちょっと遠いようです。
浜田駅
以前は構内が広かったですが、今は必要最小限を残して整地されてしまいました。その部分には大きな病院が建っています。
折居駅
海のすぐそばにある小さな駅です。
益田駅
JRの米子支社と広島支社との境界駅(管轄は米子)で、広い構内には気動車(キハ40など)が多数止められています。
木次線(宍道〜備後落合)
宍道〜備後落合 81.9km (3時間15分程度)、1〜3時間に1本程度運転。木次線専用の黄色系デザインのキハ120(ロングシートが多い)が1両で走っています。中には朱色一色の車両もあります。
この他、週末を中心に「奥出雲おろち号」が運転されています。詳細は「おろち号とスイッチバックの旅」をご覧ください。
車窓
田んぼが中心ののどかな景色が続きます。出雲坂根駅はスイッチバックの駅で、走行時は違った景色が楽しめます。
主な駅紹介(一部駅は観光地なども紹介)
木次駅
出雲三成駅
亀嵩駅
松本清張氏の小説「砂の器」に登場したとかで、訪れるマイカーやバイク利用の観光客が多いようです。列車を利用せずにホームに出る人は、入場券(140円)をお買い求めください。(または入場券相当額を回収箱に投入)
出雲横田駅
出雲大社を模したという駅舎です。駅に出入りする際は、しめ縄の部分が当たらないようにご注意を。